以前に、50歳以上の方は帯状疱疹ワクチンの接種を推奨するというお話をさせていただきましたが、大田区でも7月1日から帯状疱疹ワクチン接種費用の一部助成が開始となります。
どのような事業で自己負担はどの程度なのかなど含めて、こちらでは解説いたします。
大田区帯状疱疹ワクチン接種費用助成事業について
対象者
接種日現在大田区に住民登録がある50歳以上の方
助成開始日
2023年7月1日~
※7月1日以前に受けた予防接種は助成対象となりません。
助成回数
生涯で1度のみ
助成額
生ワクチン「ビケン」5,000円×1回
不活化ワクチン「シングリックス」10,000円×2回まで
帯状疱疹とは
帯状疱疹は、水ぶくれを伴う発疹(水疱)が、皮膚に分布している神経に沿って帯状に出現する疾患です。
水疱が見られる2~3日前から痒みや痛みを感じるようになり、1週間程度たつと水疱の多発や発熱、頭痛といった症状がみられることもあります。
2~4週間程度で皮膚症状がおさまることがほとんどです。
子どもの頃に水痘(みずぼうそう)にかかると、水痘・帯状疱疹ウイルスが体の中で長期間潜伏感染し、加齢や疲労によって免疫が低下した際などに「帯状疱疹」として発症します。また、皮膚症状が治った後も、長い間痛みが残る帯状疱疹後神経痛(PHN)になる可能性があります。
原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスに対しては、成人の9割以上が抗体を持っていることから、既にほとんどの人が感染していると考えられ、誰もが帯状疱疹を発症するリスクがあります。また、50歳以上になると発症のリスクが急に高まり、症状も子どもの症状と比較して重いことが多く、失明や難聴に至ることがあります。
当院で接種可能なワクチンと自己負担額
当院ではシングリックス®の接種が可能です。詳細は下記をご確認ください。
帯状疱疹ワクチン2種類の比較
ワクチン名 | シングリックス® | ビケン |
---|---|---|
特徴 | 2回接種 筋肉注射 | 1回接種 皮下注射 |
効果 | 予防効果:50歳以上で97%、70歳以上で90% 持続期間:接種から10年以上 | 予防効果:約50~60% 持続期間:接種から7年程度 |
注意点 | ・2回接種が必要 ・接種間隔:1回目の接種から2か月後に2回目を接種(2か月を超えた場合には6か月後までに接種) 例)1回目:7月10日 2回目:9月10日~1月10日までに接種 | ・先天性及び後天性免疫不全状態の方は接種できません。 例)白血病、リンパ腫、骨髄やリンパ系に影響を与えるその他疾患等 ・薬剤等による治療を受けており、明らかに免疫抑制状態の方は接種できません。 |
主な副反応 | 倦怠感、筋肉痛、発熱、頭痛等、 接種部位の痛み、腫脹、発赤等 | 接種部位の痛み、発赤、腫脹、倦怠感 |
当院で接種される場合の自己負担額※助成を受ける場合
ワクチン名 | 助成時の接種1回あたりの自己負担(税込) |
---|---|
シングリックス® | 12,000円 |
※通常2回接種のため、当院の場合、計24,000円の自己負担で接種が可能です。
※助成を受けずに接種される場合は1回あたり22,000円(2回合計44,000円)の費用が発生します。
※新型コロナワクチンとの接種間隔は2週間空ける必要があります。
※「シングリックス」の1回目を自費で接種した方で、7月1日以降に2回目を接種する場合、2回目の接種については助成制度の利用が可能です。ただし、定められた接種間隔内(2か月から6か月以内)に接種できなかった場合は、助成の対象外となりますのでご注意ください。
※予防接種後に費用を請求できる償還払い制度はありません。
予約方法
LINEよりご予約ください。
※診療メニューは「自費診療・ワクチン・プラセンタ注射」をご選択ください。
持ち物
大田区民であることがわかるもの(健康保険証・運転免許証等)
※お越しいただいてから専用の問診表をご記入いただきます。
本事業についてのお問い合わせは大田区保健所感染症対策課宛にお願いいたします。