コラム

風邪を一晩で治す方法はあるの?!|ひき始めの対処法についても解説

そもそも風邪とは?一晩では治らない?

熱が出て、鼻水や咳が出てくると「風邪をひいた」と表現する人は多いのではないでしょうか。「風邪」とは、鼻やのどでウイルスなどが増殖し、のどの痛みや咳、鼻水などを引き起こす病気の総称で、正確には「風邪症候群」と呼ばれるものです。
原因となったウイルスやかかった人の抵抗力などにもよりますが、通常風邪の症状のピークは2~3日目にあり、その後1週間~10日ほどで治るとされています。残念ですが、一晩で風邪を治すのは難しいと言えるでしょう。

「風邪」に効く薬はない!

風邪の原因となるウイルスは数百種類もあり、「風邪の原因ウイルスに効く薬」というものはありません。では病院で処方されたり、薬局で購入できる風邪薬とは何かというと、「風邪そのものを治す薬」ではなく、「風邪の症状を和らげる薬」なのです。
辛い症状や体力の消耗を抑え、風邪が治るまで楽に体を休めるためのものとして風邪薬は位置づけられています。風邪薬を飲んで症状がなくなったからといって、風邪そのものが治ったと思わず、しっかり体を休めることが大切です。

風邪を早く治す!引きはじめの対処法6選

できるだけ風邪を早く治すためには、体の免疫力を上げることが重要です。以下では風邪の時に効果的な対処法を紹介します。

睡眠をしっかりとる

体力を消耗してしまうと、風邪の治りが遅くなってしまいます。風邪の時は体内でウイルスと体の免疫が戦っておりいつも以上に体力の減りが早くなるため、しっかり睡眠をとって、抵抗力が十分に発揮されるようにしましょう。
また、普段から質の良い睡眠をたっぷりととることも重要です。体力をつけておけばそもそも風邪にかかりにくくなり、かかっても長引かずにすむことが多くなるからです。

食べ物は消化の良いものを

風邪になると「体力をつけなければ!」と考えてスタミナメニューを選ぶ人もいるようですが、これはよくありません。消化に負担がかかると、体力を消耗してしまう結果になってしまうからです。食欲があり、発熱がないようであれば通常の食事で問題ありませんが、そうでないときはさっぱりした消化の良いものを食べるようにしましょう。
鶏肉の入ったおかゆや卵うどんなどは、タンパク質やビタミンなども摂取できるおすすめメニューです。消化が良いだけでなく、風邪で失われているビタミンなどの栄養、水分も補給できるため、体の免疫力を上げてくれるでしょう。
食べ物をとるのが難しいときは、無理せずゼリー飲料などでも大丈夫です。

体を温める

風邪をひくと熱が上がり、これを辛いと感じる人も多いでしょう。しかし、発熱は体の中に入ってきたウイルスの増殖を押さえようとする体の防御反応です。むやみに下げると、かえって風邪の治りを遅くしてしまう可能性があります。
熱と上手に付き合うコツは「熱を上げきってしまう」こと。
ぞくぞくと悪寒がするようなときはこれから熱が上がるサインなので、布団を被ったり部屋を暖めたりして、積極的に体を温めましょう。身体を内側から温める飲み物や食べ物も効果的です。
汗をかくようになったら、着替えをしたり身体を拭いたりして、汗で冷えてしまわないように注意しましょう。

水分補給をする

風邪をひくと、汗や蒸発量の増加などで体の水分が減りやすくなります。水分を意識して補給することで、脱水症状を防ぎましょう。特に子どもと高齢者は脱水症状に注意が必要です。水分をとることには、喉に絡むたんを出しやすくしたり、のどの炎症を和らげたりする効果も期待できます。
カフェインが含まれるものだと睡眠を妨げてしまったり、利尿作用により脱水症状を促進したりすることもあるので、おすすめは吸収されやすいスポーツドリンクや経口補水液など。
一気に飲んでも身体が吸収しきれないため、こまめに水分をとることが大切です。

保湿する

部屋が乾燥していると咳が出やすくなり、のどの痛みも強くなりがちなため、より風邪の症状がつらくなってしまいます。加湿器や濡れタオルなどを利用して、部屋の湿度を高めましょう。目安は50~60%。あまり加湿しすぎると今度は部屋の中にカビが生えたり結露ができたりする原因になるため注意が必要です。
保湿することはウイルスの増殖を抑え、鼻やのどのバリア機能を保つ効果もあります。風邪予防の面からも効果的なため、普段から意識しておくといいでしょう。

早めに風邪薬を飲む

風邪の対応で一番大切なのは、「風邪っぽいかな?」と思った引きはじめの時にしっかり対処すること。まだ症状が重くないからと無理してしまうと、長引く風邪の原因になってしまいます。
症状に合わせて早めに風邪薬(対症療法といって、辛い症状をやわらげる効果がある薬が中心です)を飲み、体を休めるようにしましょう。

長引く症状は風邪以外の病気のサインかも?

風邪の症状が長引く時、また38度以上の高熱など症状が重い場合はインフルエンザや肺炎など、風邪以外の病気が隠れている可能性があります。「どうせ風邪だから」と甘く考えず、早めに医療機関に行くことが大切です。
特に脱水症状を起こしやすい子ども、症状が表に出にくい高齢者、飲める薬に制限のある妊婦などは要注意。かかりつけ医に相談して、風邪を悪化させないようにしましょう。

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