症状から調べる

発熱

発熱

発熱について

発熱は病院で最も多い症状になります。
軽い風邪から難病までケースも様々です。
症状が重かったり、長引く場合はどんな病原体に感染しているか、さらには発熱につながる他の病気が隠れていないか調べる必要があります。
問診や診察を通し、病原体を正しく調べて治療に結びつけることが必要です。

発熱の主な原因・主な症状について

発熱の主な原因としては「ウイルス感染症」と「細菌感染症」の2種類があります。

ウイルス感染症呼吸器:インフルエンザ、コロナウイルス、肺炎 など
消化管:ノロウイルス、ロタウイルス など
細菌感染症肺炎、尿路感染症 など

発熱は41℃未満であれば熱そのものによる体への害はないと考えられています。感染症(ウイルス感染や細菌感染など)で41℃を超える発熱はほとんどありません。41℃を超える発熱の場合は感染症以外を疑う必要があります。
ウイルス感染症(いわゆるカゼ)は発熱に加え、体のだるさ、のどの痛みや鼻水、せき、嘔気・嘔吐、下痢などの症状が多いです。しっかり水分を飲んで休養することが早く治す方法です。インフルエンザは、高熱や喉の痛みに加えて筋肉に重だるい痛みが生じることがあります。発症から48時間以内に抗インフルエンザウイルス薬を使用すると症状が軽く済んだり、場合によっては治りが早くなる確率が高まります。
細菌感染症は、熱が上がる際に強い悪寒や体がガクガク震えるなどがみられることが多いです。細菌感染症で最も多いのは肺炎、その次が尿路感染症です。肺炎はひどい咳を伴い、尿路感染症は頻尿や残尿感が伴うこともあります。
それ以外にも肝膿瘍、胆嚢炎、咽頭炎など細菌が入り込む体の部位によって変化します。これらは急激に悪化することがあるため、早期の治療が重要となります。
また、2週間以上にわたって発熱が続く場合は特殊なウイルスによる感染症や感染症以外の病気の疑いがあります。
その中でも結核菌による感染症はよくあり、気づかないうちに感染しているケースも多いです。特殊なウイルスによる感染症や感染症以外の病気は詳しく検査することをお勧めします。

発熱の予防方法について

もっとも多い発熱の原因は感染症です。
手洗いうがいやアルコール消毒などでウイルスや細菌を遠ざけることも必要ですが、
風邪をひかない体つくりをすることも大切な予防法です。

規則正しい生活

栄養、睡眠をしっかり取って規則正しい生活リズムを作り、疲労を貯めないことが大切です。

適度な運動

無理は厳禁ですが散歩や軽いランニングなど日頃から体を動かす習慣を作ることも大切です。
また、乾布まさつなどで皮膚を鍛えることも予防に繋がります。

治療方法

高熱の場合を除き、無理して体温を下げようとすると免疫力の活性化をさまたげてしまい、逆効果になることも。
そのため、熱の出方をよく観察・コントロールすることが大切です。
発熱の前兆期から、上昇期・ピーク期、下降期まで、「段階」に合わせて対処しましょう。

前兆期

「前兆期」はからだが体温を上げようとしています。この時期が寒気などを感じやすい時期です。
体温を逃がさないよう寝巻を着て、寝具をしっかりかけて室温も高めにし休みましょう。

上昇期・ピーク期

「上昇期・ピーク期」は発熱により免疫細胞の働きが活発になります。
免疫細胞が働くとビタミンCが大幅に失われるためレモンを「ホットレモン」などにして温かい飲み物でビタミンCを補給してください。

下降期

「下降期」は体が熱いと感じ、たくさん汗をかきます。汗をふき取りこまめに着替えて水分を補給し、体の熱をゆっくりと逃していきましょう。
動脈の通っている脇や首すじ、足への血管が通っている太もものつけ根を冷やすと効率よく体温をさげることができます。
早く平熱へ戻すためにはこの段階で解熱薬を使用します。

解熱後は体力が消耗していますので、できるだけゆっくり休養しましょう。
また、胃の機能が低下しているため、食事は消化の良いものを選んでください。
この工程を行ったあとも37度台の熱が続く場合は肺炎・肺結核、場合によっては白血病、ガンなど重大な疾患が隠れている可能性もありますので医師の診察を受けてください。

症状に対応する検査

感染症が疑われる場合

  • コロナ・インフルエンザなどの感染症迅速検査

内科疾患が疑われる場合

  • 血液検査
  • 胸部レントゲン検査
  • 心電図検査

など

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