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かゆみ

かゆみ

かゆみについて

かゆみは体を守る防衛反応です。
皮膚へ異物が付着すると、肌の異常が起きている部分をかゆみとして知らせることで異物をとりのぞこうと自分の体に行動させます。これにより、肌に付着した異物を取り除くことができるのです。
また、体の異常を知らせるサインでもあります。
例えば、なかなか治らないかゆみを感じて原因をさぐると内臓疾患が発覚しがんの早期発見に繋がったケースもあるのです。

かゆみの原因について

肌にかゆみが生じるのは肌のバリア機能の低下によるものです。
通常は肌表面の角層が、紫外線・花粉・ウイルスのような外部刺激が体内への侵入を防ぎ、さらに体内から水分や油分が蒸発するのを防ぐぎます。
しかしバリア機能が低下すると水分や油分を保てず乾燥します。
乾燥した肌は刺激を感知する神経が肌表面にまで伸び、外部からの刺激にも敏感に反応します。そのためかゆみを生じやすくなるのです。
これは皮膚掻痒(そうよう)症と呼ばれ、刺激を受けると敏感に反応しかゆくなるのです。

かゆみの予防方法

肌のかゆみは刺激を受けると細胞からかゆみ物質が放出されます。
それが知覚神経の末端に伝わりかゆみが発生するのです。
このようにかゆみは刺激を受けるとさらに強くなっていきますし、万が一肌に傷がついてしまうと細菌などが侵入しやすくなり、化膿や慢性の皮膚疾患などを引き起こすこともあります。そのため肌をかくことは厳禁です。その他にもかゆみが発生している時には以下に注意しましょう。

入浴時

石鹸・シャンプーは皮脂が取られすぎてしまうこともあるので、低刺激なものを使用したり量は少なめにし、すすぎはしっかり行いましょう。
また、熱いお湯や長湯も血行がよくなりそれが刺激となりかゆみが強まることがあります。
温度は40℃くらいにして湯は控えましょう。
また、お風呂上がりには保湿ローションやクリームをぬって皮膚に水分と油分を十分に補給しましょう。

日常生活

エアコンや電気毛布は皮膚を乾燥させる要因となりますので加湿器の使用を推奨します。
また、身体が温かくなるとかゆみが増しますのでアルコールや香辛料が強いものは控えるのがよいでしょう。

肌への抵抗

直接肌にふれるような下着類は抵抗がすくない木綿製がおすすめです。
刺激が多いナイロンやウール素材のものはさけましょう。
さらに1日に数回保湿クリームやローションを塗り皮膚を保護するのもおすすめです。

かゆみの治療方法

予防をした上でもどうしてもかゆみが発生してしまった場合は受診を推奨します。
原因がはっきりしていても、かゆみの症状が広範囲の場合は早期の受診がおすすめです。

以下で一例を紹介いたします。

塗り薬

尿素軟膏・ワセリン・ステロイドなど様々な種類があります。
全て用途が違いますので症状にあわせて使用しましょう。
入浴後、肌にうるおいがあるうちにやさしくのばすように塗るのが効果的です。

内服薬

からだの中から皮膚のかゆみを取り除く効果が高いです。
アレルギー薬、抗ヒスタミン薬などは身体の中でかゆみの元となる物質が出るのを抑えるのと同時にかゆみの元となる物質に直接作用します。
医師と相談の上ご使用ください。

応急処置

かゆみを感じても必ずかきむしるのは控え、つらいかゆみの場合は肌を冷やすのが効果的です。
冷たいおしぼりや、氷、保冷剤などでタオルを冷やし肌へあててかゆみを軽減します。

症状に対応する検査

アレルギーが疑われる場合

  • MAST36などに代表されるアレルギー検査