紫外線アレルギー(光線過敏症)とは、紫外線によって皮膚が刺激を受け、かゆみや発疹、水ぶくれなどの症状が現れるアレルギー疾患のことです。 紫外線の強い日差しを浴びることで発症することが多く、春や夏の季節に多く見られます。 また、遺伝的な要因によって発症することもあります。
種類
日光蕁麻疹
日光にさらされた部分に蕁麻疹が生じます。 ほとんどは、日光にさらされた数分後に強いかゆみを伴うミミズ腫れが出現し、数時間後で消失しますが、稀に全身にミミズ腫れが出現し呼吸がしづらくなるなど、アナフィラキシーショックと言われる重篤な状態になることもあります。明らかな原因は不明です。
多形日光疹
春から夏にかけて、日光にさらされた部分にかゆみや湿疹が出ます。日光にさらされてから数時間ほどで皮疹が出現することもあれば、数日後に出現することもあり、何らかのアレルギーが原因と考えられていますが、明らかな原因はわかっていません。 罹患するのは10代や20代などの若い女性が多いようです。
その他、薬剤性光線過敏症などもあります。 飲み薬を飲んだ後に日光にさらされることでかゆみを伴う皮疹が生じるもの、湿布などの貼り薬やぬり薬をぬった部分に日光が当たるとかぶれのような皮疹が現れるものなどがあります。
症状
皮膚が赤く腫れたり、かゆみが出たり、水ぶくれができたりすることがあります。 場合によっては、重症化して全身のかゆみや発疹、発熱、頭痛などが現れることもあります。
予防
日傘や帽子、長袖の衣服、UVカット効果のある日焼け止めクリームなどを用いて、紫外線から肌を守ることが大切です。 また、症状が現れた場合には、早めに受診することをおすすめします。
治療
一般的な治療法には、ステロイドや抗ヒスタミン剤、紫外線吸収剤の塗布などがあります。
抗ヒスタミン剤
かゆみを和らげる効果があります。
ステロイド
症状を和らげる効果がありますが、副作用があるため、長期間の使用は避ける必要があります。
紫外線吸収剤
紫外線を吸収することで、症状を軽減する効果があります。 (当院では実施しておりません)
光線療法
紫外線を照射することで、症状を軽減する効果がありますが、副作用があるため、医師と相談してから行う必要があります。(当院では実施しておりません)
まとめ
紫外線アレルギー(光線過敏症)は、皮膚が紫外線によって刺激を受けることで、かゆみや炎症、発疹などの症状が現れます。 紫外線アレルギーは、遺伝的な要因によって発症することもあります。また、夏などの紫外線が強い季節に多く見られます。 日傘や帽子、長袖の衣服、UVカット効果のある日焼け止めクリームなどを用いて、紫外線から肌を守ることが大切です。 日焼け止めはPA(+)~PA(+++)などを選ぶようにしましょう。
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作成 : 医療法人社団エキクリ医師