まだお喋りができない赤ちゃんは、そばにいる大人がしっかりと健康管理をしなければなりません。
食事や睡眠だけではなく、お通じの確認もしっかりと行う必要があります。
便秘になっても、赤ちゃん自身が症状を伝えることはできません。
どんな症状が出るのか、どのように対処すれば良いか、正しく知っておくことが大切です。
便秘になりやすいのはどの時期か
赤ちゃんが便秘になりやすい時期はどんな時でしょうか。
まず新生児期は注意が必要です。
この時期は睡眠時間が長く、身体を動かすことが少ないため、運動不足によって便秘になりやすい時期といえます。
また、母乳ではなくミルクを飲んでいる場合、乳糖が母乳よりも少ないため、腸内が活性化されづらく便秘になりやすいといわれています。
また、生後2~3ヶ月頃には、消化器官がある程度発達し、腸内に便を貯めることができるようになります。
そのため、腸内に便がとどまって出にくくなってしまう赤ちゃんもいるようです。
さらに、生後5~6ヶ月頃も要注意です。
この時期に離乳食を始める赤ちゃんも多いと思いますが、授乳のみの頃よりも水分不足になってしまう傾向があります。
水分が不足すると便が硬くなり、便を出す時に痛みを感じてしまいます。
この痛みのせいで便を我慢してしまい、結果的に便秘になってしまう赤ちゃんもいます。
赤ちゃんの便秘を見つけるためには
赤ちゃんは自分から症状を訴えることはほとんど出来ません。
そのため、普段から赤ちゃんの様子を観察し、違和感をいち早く察知する必要があります。
このような時は便秘かもしれないので注意しましょう。
- うんちの回数が普段よりも少ない
- 母乳を飲みたがらない、もしくは吐き戻す
- 赤ちゃんの機嫌が普段よりも悪い
- うんちの量が少ない、また硬い
赤ちゃんの排便のペースは個人差があります。
1日に数回お通じがある赤ちゃんもいれば、2~3日に1回しか出ない赤ちゃんもいます。
そのため、目安となる期間を出すことは非常に困難です。
普段からの様子と比べてどうかという見方をすることが大切となります。
便秘を解消するために家庭でできること
赤ちゃんが便秘かなと思った場合、まずは家庭でできる便秘解消法を試してみましょう。
生活リズムを整える
ミルク・離乳食などの食事の時間や、睡眠の時間を決め、生活のリズムを作りましょう。
生活リズムが整うと自律神経の働きが整い、排便のリズムも整うと考えられています。
お腹のマッサージを行う
おへそを中心に、お腹に「の」の字を書くよう優しくマッサージを行います。
また、赤ちゃんの両足を持って、自転車をこぐように交互にゆっくりと動かすこともおすすめです。
肛門を綿棒でマッサージする
綿棒にベビーオイル・ワセリンなどを塗り、肛門から1cmほど挿入し、ゆっくりと10秒ほど回すように綿棒を動かします。
強く刺激しすぎないよう注意しましょう。
水分を多く摂らせる
特に離乳食を食べ始めた頃は、母乳・ミルクが減るため水分が不足します。
白湯やお茶など、不足した水分を補えるものを飲ませましょう。
食物繊維を多めに摂る
離乳食が始まっている赤ちゃんには、さつまいもやリンゴなど、食物繊維が多い食材を積極的に与えましょう。
ヨーグルトなども効果的です。
病院に行くかの判断基準は
家庭でできる対処法を試しても便秘が解消しない場合や、次のような症状が出ている場合は、すぐに病院やクリニックで診てもらいましょう。
腸の機能異常や重度の便秘、またその他の病気である可能性があります。
- 熱があり、ぐったりとして元気がない
- おなかがパンパンに張っている
- 排便に血が混じっている
- 繰り返し嘔吐している、また嘔吐が緑色
- 1週間以上の便秘が何度も続く
赤ちゃんは、腸などの消化器官が未発達なため、便の形状やペースが安定しません。
さらに、筋肉量も少ないため、便を出すためにいきむ力が弱く、便秘を起こしやすいといわれています。
また、赤ちゃんは自分で便秘の症状を伝えられません。
日頃から様子を観察し、違和感を感じ取ることができるようにしていきましょう。
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