コラム

【2024年版】スギ・ヒノキ花粉予測|花粉症の検査・治療についても解説

スギ・ヒノキ花粉の2024年の傾向は?

2023年12月に発表された株式会社ウェザーニューズのデータによると、2023年の猛暑と暖冬の影響を受けて、ほぼ全国的に花粉の飛散が早まる傾向があると言われています。

ウェザーニュースによると、1月下旬には東海、関東の一部、九州でスギ花粉の飛散が始まり、本格的な飛散はスギ花粉が2月中旬から、ヒノキ花粉が3月中旬からと予想されています。
昨年に比べると、四国・中国・北陸・関東甲信地域は50~60%減少、九州・近畿は70%で少ないものの、東海は90%で前年と同じくらいです。
東北地方は南北で差があり、南部は少ないですが、北部はかなり多め。北海道は600%以上と、かなりの量が予想されています。
また、例年より早く飛散が始まるところが多く、さらに飛散量は北日本の一部を除いた広範囲で2023年春よりも少なくなるものの、平年(過去10年の平均)と比べると平年並〜平年を上回るエリアが多い予想です。

花粉の量は、前年夏の気象条件に大きく左右されます。
2023年は、九州から北海道にかけて、猛暑で「高温・多照・少雨」という花芽形成に最適な条件が整いました。
また、花粉の飛散量は、前年春の量も影響します。
昨年は春の花粉が多く、その結果、秋にはほとんどの地域でスギの花芽が減少しました。

この傾向から2024年の春の花粉飛散量は、例年以上の飛散となった2023年よりやや少ないものの、猛暑の影響で例年通りかやや多いと見込まれます。
特に東北北部と北海道は、前シーズンの飛散量が少なかったため、例年と比べると多い見込みです。

花粉症とは?

花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみなどのアレルギー症状を引き起こす病気です。
花粉症の症状は、鼻の三大症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)だけでなく、目の症状(かゆみ、涙、充血など)を伴う場合が多く、その他にのどのかゆみ、皮膚のかゆみ、下痢、熱っぽい感じなどの症状が現れることもあります。
日本人の約38.8%がスギ花粉症だといわれています。

花粉症の検査は?

花粉症の検査は、主に皮膚テストや血液検査(特に抗体検査)の2つの主要な方法があります。

皮膚テスト

一般的な方法で、患者の腕や背中に微細な針を使ってアレルギー源(花粉など)を少量挿入します。
その後、反応を見るために数十分後に皮膚を観察します。
アレルギー反応がある場合、その部位が赤く腫れたり、かゆみが生じることがあります。
※当院では対応しておりません。

血液検査(抗体検査)

特定の抗体(IgE抗体)の検査: 血液中の特定の抗体の量を測定し、アレルギー反応の程度を評価します。
この検査では、特定の花粉や他のアレルギー源に対する抗体の存在を確認することができます。

当法人のクリニックでは日本人がアレルギー反応を示す割合が多い抗原36種類の検査が一度に行えるMAST36の血液検査が可能です。アレルギーの原因を特定したい方におすすめです。
※金属アレルギーの検査はおこなっておりません。

花粉症の予防法・治療法

花粉症の治療法には、薬物療法と免疫療法の2種類があります。

薬物療法は、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬、ステロイド薬などを使用し、症状を抑える治療法です。

免疫療法は、原因となるアレルゲンを体内に少量取り込み、アレルギー反応を弱めて花粉症自体を治す治療法で、皮下免疫療法と舌下免疫治療法の2種類があります。

  • 皮下免疫療法は、アレルゲン免疫療法の一種で、皮下注射によってアレルゲンを投与する治療法です。
    アレルゲンを徐々に増やしていくことで、アレルギー反応を抑える効果があります。
    通常、週に1回の注射を数か月間続け、その後、2週間ごと、3週間ごと、1か月ごとと、徐々に間隔を開けながら継続的に行います。
  • 舌下免疫療法
    アレルゲン免疫療法(減感作療法)の1つでアレルギーの原因物質を少しずつ体内に吸収させることで、アレルギー反応を弱めていく治療方法です。
    現在、スギ花粉症とダニアレルギー性鼻炎の症状を根本的に治すことができる唯一の治療法とされています。
    スギ花粉症またはダニアレルギー性鼻炎と確定診断された方が受けることができます。

当法人が運営するクリニックでは舌下免疫療法を行っております。
舌下免疫療法は5才以上でスギ花粉症またはダニアレルギー性鼻炎と確定診断された方が受けることのできるアレルゲン免疫療法です。
1日1回、治療薬を舌の下に置き、定められた時間保持したあと飲み込みます。
3年間毎日継続することでアレルギー症状を抑制することができます。

まとめ

日本人の多くが発症していると言われる花粉症。つらいアレルギー症状に悩まされるため、春が嫌いという方も多いかもしれません。
今年は特に去年の猛暑の影響で例年より早く、スギ・ヒノキ花粉の多くの飛散が予想されています。

当院ではアレルギーでお悩みの方に対して舌下免疫療法を含む幅広い診療・治療をおこなっております。
平日だけでなく土日祝も診療しておりますので、普段は仕事でお忙しい方にも安心してご受診いただけます。
何に対するアレルギーかわからずお悩みの方、花粉症やぜんそくでお悩みの方などお気軽にご相談ください。