感染症ごとのワクチン

水痘

水痘(みずぼうそう)について

感染経路

水痘‐帯状疱疹ウイルスに感染した時に発症する感染症です。ウイルスが含まれる飛沫による飛沫もしくは飛沫核による空気感染、または接触感染し、感染力は極めて強いです。 一度感染するとウイルスは生涯体内に残り、免疫力が低下した際に帯状疱疹として再活性化して、痛みを伴う発疹が皮膚にあらわれます。その後神経痛に悩まされることもあります。

症状

10~21日程度の潜伏期間の後に体中に発疹ができます。また、38度前後の高熱や全身倦怠感を伴うことがあります。小児の場合は軽症のことが多いですが、おとなの場合は、重症になり、免疫機能が低下している場合には死に至ることもあります。また、妊娠中の方が罹患した場合は胎児に対しては流産や神経障害や奇形を合併する先天性水痘症候群が、妊婦自身においては肺炎の重症化など、様々な影響をもたらす可能性があります。

渡航の際の注意点

水痘の初感染はもちろん、渡航により環境が変わりることでストレスもあると考えられる状況の中で、体力や免疫力の低下に伴う帯状疱疹の発症がより懸念されます。帯状疱疹対策としてもワクチン接種を実施することが推奨されています。ワクチンを接種し、免疫をつけることで予防ができます。麻疹・風疹・水痘では感染した場合に胎児及び妊婦本人に重大な影響がもたらされる危険性もあります。抗体検査で抗体の有無を確認されることを推奨します。

妊娠中の方はワクチン接種ができません。また妊娠中でなくとも、接種後2ヶ月程度は避妊が必要です。

水痘のリスクのある地域

世界中で発生がみられます。

当院で接種可能なワクチン

水痘ワクチン(ビケン)

料金7,150円 / 回
税込表記
適応年齢1歳以上
接種回数2回(初回から4週間以上空ける)
接種方法皮下注射
持続期間5年程度

副反応

接種部位の発赤、腫脹や発熱、発疹等が出現することがあります。また、まれにショック、アナフィラキシー様症状(蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫等)が出現することがあります。

予防接種を受けられない方

  • 明らかに発熱のある方
  • 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな方
  • 過去に水痘ワクチンに含まれる成分でアナフィラキシーを起こしたことがある方
  • その他医師が予防接種を受けることが不適当と判断した方
  • 妊娠中の方

予防接種に際し、医師とよく相談が必要な方

  • 心臓病・腎臓病・肝臓病・血液疾患などの基礎疾患がある方
  • 発育が遅く医師・保健師の指導を受けている方
  • 風邪等の体調不良の方
  • 予防接種を受けたときに、2日以内に発熱がみられた方及び発疹・蕁麻疹などのアレルギーを疑う症状が出現した方
  • 薬の投与又は食事で皮膚に発疹が出たり、体に異常をきたしたことのある方
  • 今までに痙攣を起こしたことがある方
  • 過去に本人や近親者で、検査によって免疫状態の異常を指摘されたことのある方