ジフテリアについて
感染経路
ジフテリア患者の咳やくしゃみなどに含まれる唾液が口に入ることで感染します。濃厚な身体接触によっても感染します。ジフテリア患者の唾液等がついた物品を触ることでも感染する場合があります。
症状
ジフテリアは感染しても症状が出るのは10%程度で残りの人は症状があらわれない不顕性感染の状態となり、その方を通して感染する場合があります。症状が出る場合には1~10日間の潜伏期間の後に、発熱、喉の痛み、嘔吐、咳、倦怠感が出現します。喉や鼻の粘膜上に膜のようなものができ、無理にはがすことによって出血します。重症の場合この膜が喉につまって窒息することがあります。そのほかにも、心筋炎や心筋障害、末梢神経麻痺などの症状が挙げられます。
ジフテリアのリスクのある地域
アフリカ、中南米、アジア、中東および東ヨーロッパに流行がみられます。
渡航の際の注意点
渡航先にかかわらず感染する可能性のある病気であるため、ワクチン接種が重要です。日本では10歳以降の接種が推奨されていないため、世界標準と比較した場合の免疫の維持・保有状況に不安があります。
当院で接種可能なワクチン
3種混合ワクチンTdap(Boostrix)
料金 | 11,000円 / 回 |
---|
適応年齢 | 10歳以上 |
---|---|
接種回数 | 1回 |
接種方法 | 筋肉注射 |
持続期間 | 破傷風は10年間 |
追加接種 | 10年ごとの接種を推奨 |
副反応
接種部位の発赤、腫脹、疼痛、倦怠感、頭痛などが出現することがあります。
予防接種を受けられない方
- 明らかに発熱のある方
- 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな方
- 過去にTdapワクチンに含まれる成分でアナフィラキシーを起こしたことがある方
- その他医師が予防接種を受けることが不適当と判断した方
予防接種に際し、医師とよく相談が必要な方
- 心臓病・腎臓病・肝臓病・血液疾患などの基礎疾患がある方
- 発育が遅く医師・保健師の指導を受けている方
- 風邪等の体調不良の方
- 予防接種を受けたときに、2日以内に発熱がみられた方及び発疹・蕁麻疹などのアレルギーを疑う症状が出現した方
- 薬の投与又は食事で皮膚に発疹が出たり、体に異常をきたしたことのある方
- 今までに痙攣を起こしたことがある方
- 過去に本人や近親者で、検査によって免疫状態の異常を指摘されたことのある方
- 妊娠中又は妊娠の可能性のある方