マラリアについて
感染経路
マラリア原虫という寄生虫によって引き起こされる疾患で、マラリア原虫が感染した蚊に刺されることで伝播されます。メスのハマダラカが卵を育てるのに必要な吸血をする際、マラリア原虫が蚊の唾液腺を通して人の血流に侵入することで感染します。
症状
1~4週間ほどの潜伏期間の後に、発熱、寒気、頭痛、嘔吐、関節痛、筋肉痛などの症状が出ます。ヒトのマラリアには、熱帯熱マラリア、三日熱マラリア、四日熱マラリア、卵形マラリア、二日熱マラリア(サルマラリア)の5種類があります。その中でも熱帯熱マラリアは発症から24時間以内に治療しないと重症化し、しばしば死に至ります。脳症、腎症、肺水腫、出血傾向、重症貧血など、様々な合併症がみられます。
渡航の際の注意点
世界中の熱帯・亜熱帯地域で流行しており、WHOの報告によると2020年のマラリア患者数は世界で2億4,100万人、死亡者数は62万7,000人と推定されています。マラリアはHIV、結核と並ぶ世界三大感染症の1つです。
マラリアを媒介するハマダラカは雨季に増え、夜間に吸血する習性があるため、雨季の日没後の外出はできるだけ控えましょう。外出する際は長袖、長ズボンを着用して皮膚の露出を少なくするとともに、昆虫忌避剤を肌に塗布することが推奨されています。また、マラリアには予防薬があります。マラリア流行地へ渡航する際は、抗マラリア薬の予防内服を行うことが望ましいとされています。
マラリアのリスクのある地域
アジア、アフリカ、オセアニアおよび中南米の熱帯・亜熱帯地域で流行しています。
当院で接種可能なワクチン
マラリア予防薬(マラロン)
料金 | 935円 / 錠 ※ 滞在日数+9日分を処方します。 |
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適応年齢 | 体重5kg以上から |
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内服回数 | 渡航先に到着する2日前から服用を開始し、滞在中は毎日1錠内服します。 マラリアの流行地域を離れてからも1週間は内服を続けます。 |
接種方法 | 内服 |
副反応
貧血 、 過敏症 、 血管性浮腫 、 血管炎 、 幻覚 、 頭痛 、 不眠症 、 浮動性めまい 、 腹痛 、 悪心 、 嘔吐が出現することがあります。
服用できない方
- マラロンに含まれる成分に過敏症のある方
- 重度腎障害の方
- 妊娠中の方