感染症ごとのワクチン

髄膜炎菌性髄膜炎

髄膜炎菌性髄膜炎について

感染経路

咳やくしゃみなどによって放出された飛沫を吸い込むことで髄膜炎菌が鼻や喉の粘膜に侵入し、血中から髄膜に達して炎症を起こします。

症状

1~14日の潜伏期間ののちに頭痛、発熱、繰り返す嘔吐、痙攣、意識障害と首を動かしにくくなる硬直などの症状が急速に出現します。全身に細菌感染が及んでいるので、急激に症状が悪化したり、精神状態が変化することがあります。治療しなければ死に至ります。適切な治療を受けても神経障害や手足の切断などの後遺症が出る場合があります。

髄膜炎菌感染症のリスクのある地域

https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/name60.html

アフリカ中央部に多発し、特に髄膜炎ベルト地帯と呼ばれる地域が危険です。乾季(12月~6月)に流行がみられます。

渡航の際の注意点

ヒトーヒトへ飛沫感染するため人の密集する環境がリスクとなります。日本での発生数は少ないですが、アフリカ中央部の髄膜炎ベルトと呼ばれる地域では流行するため、渡航者にはワクチン接種が推奨されています。
また、先進国でも散発的に発生するため、アメリカへの留学生や寮生活をする学生などには接種を義務付けている場合もあります。

当院で接種可能なワクチン

髄膜炎菌ワクチン(メンクアッドフィ)

料金25,300円 / 回
税込表記
適応年齢2歳~55歳の方
接種回数1回
接種方法筋肉注射
持続期間約5年間
追加接種リスクがあれば5年ごとの接種を推奨

副反応

接種部位の疼痛や筋肉痛、発赤、腫脹、倦怠感、頭痛などの症状が出現する可能性があります。重大な副作用としてごくまれに、ショック、アナフィラキシー、急性散在性脳脊髄炎、ADEM、ギラン・バレー症候群、痙攣、 運動障害、意識障害などが出現する場合があります。

予防接種を受けられない方

  • 明らかに発熱のある方
  • 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな方
  • 過去に髄膜炎菌ワクチンに含まれる成分でアナフィラキシーを起こしたことがある方
  • その他医師が予防接種を受けることが不適当と判断した方

予防接種に際し、医師とよく相談が必要な方

  • 心臓病・腎臓病・肝臓病・血液疾患などの基礎疾患がある方
  • 発育が遅く医師・保健師の指導を受けている方
  • 風邪等の体調不良の方
  • 予防接種を受けたときに、2日以内に発熱がみられた方及び発疹・蕁麻疹などのアレルギーを疑う症状が出現した方
  • 薬の投与又は食事(鶏肉・鶏卵・ゼラチン等)で皮膚に発疹が出たり、体に異常をきたしたことのある方
  • 今までに痙攣を起こしたことがある方
  • 過去に本人や近親者で、検査によって免疫状態の異常を指摘されたことのある方
  • 血小板減少症や出血障害のある方
  • 過去にギラン・バレー症候群と診断された方
  • 妊娠中又は妊娠の可能性のある方
  • 2歳未満の小児や高齢の方