溶連菌感染症
溶連菌(溶血性性連鎖球菌)という細菌に感染することで発症する感染症です。
発熱のほか、人によって異なりますが、主にのどに感染して咽頭炎や扁桃炎、それに小さく紅い発疹を伴う場合があります。
そのほかにも舌の表面に赤いぶつぶつができることもあります。風邪のように咳や鼻水が出ないのがこの病気の特徴となります。
溶連菌の中にもA群・B群・C群・G群など複数の種類がありますが、A群に感染する割合が最も高く、溶連菌感染症の90%以上を占めています。
扁桃腺が弱い方は比較的かかりやすく、6~15歳の方に多く発症が見られますが、最近では成人でも症状のある方もいます。
溶連菌感染症の症状
代表的な症状は発熱とのどや扁桃腺の腫れ・痛みです。
全身の倦怠感や嘔吐を伴うこともあります。潜伏期間は2〜5日と言われており、その後症状が出てきます。
特徴的なのが、体・手足の発疹、イチゴ舌です。体や手足に小さくて赤い発疹が出たり、舌にイチゴのようなブツブツができることが多いです。
急性期を過ぎると、発疹のあとに皮がむけはじめます。
他にも風邪と違って咳や鼻水が出ず、3歳未満はあまり熱が上がらないと言われています。
処方箋をきちんと服用すれば2~3日で症状が改善されます。
ですが、良くなったからといって服用やめてしまうと、再発や中耳炎、気管支炎、リウマチ熱などの合併症を引き起こす可能性もあるので、しっかり処方された期間は服用することが大切です。
主な感染経路
主に鼻や喉の粘膜、扁桃腺などに感染して発症することが多いです。
溶連菌感染症の症状の特徴として、咳や鼻水が出ないということもあり、日常生活での飛沫感染、くしゃみ・咳が主となります。他にも、溶連菌に汚染された食品が原因になる場合もあります。
感染力が非常に高いので、身近に感染者がいる場合、特に家族間での感染率が高いです。
一人がかかったら家族、特に一緒に遊んでいる兄弟への感染には注意が必要で。
予防対策
溶連菌は咳やくしゃみなどの飛沫や、菌の付着した食品や手を介して口に入ることでも感染するので、手洗いやうがいの徹底に加えて飛沫感染を予防するためのマスクの着用も効果的です。
非常に感染力が高いので、家族の中で感染者が出た場合は保護者様はもちろんですが、一緒に遊んでいる兄弟、友人への感染には注意する必要があります。
感染した子どもに兄弟がいる場合は、一緒に検査を受けておくと安心です。
発症してしまった場合は、処方箋をきちんと最後まで服用することが大切となってきます。
他にも喉に負担がかかると悪化してしまうため、熱い、辛い、酸っぱい等の刺激物は避けてください。
発症中は、のどごしがよく消化に良い食べ物に変えることをおすすめします。
痛みが酷く、食べることが辛い場合は水分をしっかり摂るよう心がけることが大切です。