花粉症(アレルギー性鼻炎)の症状の一部は風邪、インフルエンザやコロナ感染時の症状とも似通っています。例えば、鼻水やくしゃみの他にも、熱や味覚障害といった症状は花粉症や他の病気に罹った際にもあらわれることがあります。
突然発症することもある花粉症の症状ですが、誤った対処をしてしまわないように、今回は花粉症の症状の特徴について解説します。
花粉症の鼻の症状、原因は?
空気中を漂う花粉が鼻の中に入ると、花粉と鼻に存在するマスト細胞の抗体(体内に侵入した異物と結合して体外へ出す働きを担う物質)とくっつきます。ここまでは正常な反応なのですが、再び花粉が入ってきたとき、マスト細胞はヒスタミンなどのアレルギー誘発物質を放出します。このヒスタミンが鼻の神経や血管などを刺激してしまいます。すると、その情報は脳髄のくしゃみ中枢へ届き、くしゃみ中枢は異物を体外へ排出するためにくしゃみをするよう指令が伝わり、くしゃみが起きます。ヒスタミンが血管を刺激すると、血管が炎症を起こして腫れてしまって空気が通りづらくなり、鼻づまりを起こしてしまいます。さらに、ヒスタミンが鼻水の分泌腺を刺激すると、鼻水が出てきます。
鼻の症状のちがい
鼻の症状には違いがあります。
症状 | 花粉症 | 風邪 | インフルエンザ | コロナ |
---|---|---|---|---|
鼻づまり | 頻発する | 頻発する | まれにある | 時々ある |
くしゃみ | 突発的で、連続する | 頻発する | まれにある | 時々ある |
鼻水 | さらさらしている、透明 | 粘り気がある、黄色や黄緑 | まれにある | 時々ある |
花粉症の鼻づまりと風邪の鼻づまりではあまり特徴の違いが見られませんが、他の病気や症状では違いがあることがわかると思います。花粉症のくしゃみは突発的です。これは、花粉が突然鼻に入らないとくしゃみが発生しないためです。花粉が鼻のなかに入るとすぐに発生し、連続して何度も起こります。また、鼻水の粘度や色にも差が出ます。
その他の症状
花粉症の症状は鼻や目がかゆくなったり、鼻の症状から嗅覚障害、味覚障害につながることもあります。
モーニングアタック
朝に花粉症の症状が多発することを「モーニングアタック」と呼びます。自律神経のバランスが乱れていることが主な原因と考えられており、朝目覚めてすぐに鼻づまりや連続したくしゃみ、鼻水が出るなどの症状が通常より重くなります。この「モーニングアタック」も花粉症の症状の特徴のひとつです。
発熱は他の病気のサインかも
花粉症の症状には熱も含まれますが、通常の花粉症による体温の上昇は微熱程度までであると言われています。体温が37.5度を超えた場合は他の病気のサインかもしれません。発熱時には、その日時や計測した体温を記録しましょう。
花粉症かも、と思ったら早めの受診を
花粉症の症状は風邪などの病気の症状と似ていますが、どの病気なのかによって対処は異なります。そのため、どの病気なのかを特定することが大切です。「花粉症かも」と思った時は受診して適切な対処を行えるようにしましょう。また、早めの受診、早めの治療で症状を和らげることもできます。突然の症状に困ったときは医師にご相談ください。
当院でも花粉症の相談が可能です
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