最近、風邪や花粉症ではないにも関わらず、咳やくしゃみが続いていると感じる場合、ダニによるアレルギー反応が原因かもしれません。特に、小さなお子さんがいる家庭では、ダニアレルギーによる影響を心配する方も多いでしょう。今回は、ダニアレルギーの症状、対策、当院でも可能なおすすめの治療法を解説します。
ダニアレルギーとは何か?
ダニアレルギーは、ダニの死骸やフンを吸い込むことで引き起こされるアレルギー反応です。特に夏に繁殖したダニの死骸やフンが秋に乾燥し、チリになって空気中に漂うことで、これを吸い込んだ人にアレルギー症状が現れます。ダニのいる環境であれば時期を問わず1年中いつでも症状が現れる可能性があります。ダニアレルギーは、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎などの原因となります。
ダニアレルギーの原因:家に潜むダニ
ダニアレルギーの主な原因となるのは、チリダニ(ヒョウヒダニ)です。これらは家の中のカーペットやソファなどに生息し、フケや垢、ホコリなどを餌としています。
ダニアレルギーの症状と花粉症との違い
ダニアレルギーの症状には、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎などがあります。これらの症状は花粉症と似ていますが、花粉症は季節によって症状が現れるのに対し、ダニアレルギーは年中いつでも症状が出る可能性があるという違いがあります。
小児ぜんそくの大半はダニが原因?
喘息患者さんの8割以上がダニがアレルゲンとなっているとされています。また、小児ぜんそくの約9割以上の原因となっているのがチリダニ類なのです。小児ぜんそくの症状を抑えるにはダニの発生を少なくすること、すなわち環境整備が重要です。
ダニアレルギーの検査方法と治療法
検査方法
ダニアレルギーを疑った場合、皮膚テスト(当院では取り扱っておりません)や血液検査によって診断が行われます。当院ではMAST36というダニのみならず36項目を1度の血液検査で調べられる検査を採用しております。検査費用は約5,000円程度で採血から1週間程度で結果が判明します。
治療方法
治療法としては、抗アレルギー薬の服用やアレルゲン免疫療法があります。抗アレルギー薬の服用は、かゆみや咳・鼻水といった症状を一時的に抑えることはできますが、根本的な体質の改善を行うことはできません。
一方、アレルゲン免疫療法はアレルギーの原因物質を少しずつ体内に取り入れることで免疫を作り、アレルゲンに反応しない体質にすることを目的とした治療です。
免疫療法には舌の下に錠剤を入れて溶かし、それを飲むことでおこなう「舌下免疫療法」と、定期的に通院しながら注射をしていく「皮下免疫療法」の2通りがあります。治療期間は3年以上はかかり、⻑期間にわたるものの70%以上の人に効果があるといわれています。
当院では「舌下免疫療法」をおこなっております。
ダニの発生時期と発生場所
ダニは高温多湿の環境を好み、布団やマットレス、カーペット、ソファ、畳などに生息します。これらの場所は定期的に天日干しや掃除機がけをすることが重要です。
ダニ対策の重要性
ダニ対策としては、掃除機をこまめにかけることが有効ですが、生きているダニには効果が限定的です。そのため、ダニを確実に死滅させるためにくん煙剤の使用が推奨されます。くん煙剤を使用した後は、十分な換気と掃除機がけを行うことが大切です。
ダニアレルギーは、見えない小さな生き物が原因で起こるため、その存在を軽視しがちですが、特にアレルギー体質の方や小さなお子さんがいる家庭では、しっかりとした対策が必要です。正しい知識を持ち、適切な対策を行うことで、ダニアレルギーのリスクを減らし、快適な生活を送ることができます。
ダニアレルギーかなと思ったら
ダニアレルギーかなと思ったら、当院を含むアレルギー検査が可能な医療機関で検査を受けましょう。もしダニアレルギーの場合には、治療期間は⻑くなりますが、舌下免疫療法などの免疫療法を受けて、根治治療を目指されることをおすすめします。
大田区や川崎市でダニアレルギーの検査や舌下免疫療法「ミティキュア」をご希望の方はぜひ当院へご相談にお越しください。
当院でもダニアレルギーの診察・検査・処方が可能です
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でもアレルギー外来をおこなっており、アレルギー検査・処方・舌下免疫療法等が可能です。
全院、駅前で休日(土日祝)含む毎日診療しており、すべてのお時間で検査も対応しております。
隔離室も完備しておりますので感染症の流行期も安心してご受診いただけます。
当院で対応が難しい場合には、責任をもって専門病院を紹介させていただきます。
https://www.torii.co.jp/iyakuDB/data/material/mtc_onomi2.pdf