日本脳炎ワクチン
日本脳炎は、発熱、頭痛、意識障害、けいれんなどの症状が現れ、重症化すると脳炎を引き起こすことがあります。日本脳炎は、蚊を介して感染することが多く、主にアジア地域で発生しています。日本脳炎ワクチンは、日本脳炎ウイルスによる感染症である日本脳炎から身を守るために接種されます。
ワクチンの接種時期と回数
接種時期 | 接種回数 | 接種スケジュール |
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1期 | 3回 | 多くの地域では3歳からの接種(生後6か月から接種可能) 1回目から1~4週間隔で2回目 2回目の1年後に3回目 |
2期 | 1回 | 9~12歳の間に、1回接種します。 |
特例措置
以前使われていた日本脳炎ワクチンの接種後に、広い意味で脳炎の一種のアデム:亜急性散在性脳脊髄炎の重症例がおこったとして接種が一時見合わせとなりました。通常の定期接種の期間にかかわらず見合わせ期間中に接種しなかった回数分を定期接種として受けられるようになりました。1995年(平成7年)4月2日生まれ~2007(平成19年)4月1日生まれの方は、特例措置が適用されます。20歳まではワクチンを受けられますので、日本脳炎ワクチンの接種回数を母子健康手帳で確認しておきましょう。
1期で1回も受けていない方 | 1期分として3回、2期として1回、合計4回接種 |
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1期で1回受けた方 | 1期分として2回、2期として1回、合計3回接種 |
1期で2回受けた方 | 1期分として1回、2期として1回、合計2回接種 |
おすすめの接種タイミング
多くの地域では標準年齢の3歳からになっています。おたふくかぜワクチンや水痘(みずぼうそう)ワクチンと同時接種もできます。
接種方法と効果
通常、上腕部に皮下注射します。過去に使用された古いタイプの日本脳炎ワクチンの接種後に神経系の病気である脳炎の一種、アデム:亜急性散在性脳脊髄炎の重症例がおこったとして、積極的な推奨が差し控えられました。しかし、そのワクチンが原因という科学的な理由はありません。現在使用できるものは新しい細胞培養ワクチンだけです。このワクチンの安全性・効果も十分確認されています。
安全性・副反応
安全性
現在使用できるものは新しい細胞培養ワクチンだけです。このワクチンの安全性は十分確認されています。
副反応
- 一時的な腫れや痛み
- 発疹
- 発熱
などがあります。一部の人々では、重度の副反応が発生する可能性がありますが、これらの症状は非常にまれです。
同時接種の推奨
早く免疫をつけて、子どもを確実に守るために同時接種は欠かすことのできないものです。同時接種が安全であることは、世界の常識であり、日本でも確認され、推奨されています。